へむ丸ブログ

~建築に響く笛~

2022-01-01から1年間の記事一覧

地階の住宅等の居室

現在、令22条の2に地階の居室の取扱いがあります。 しかし、令22条の2ができるまでは、住宅等の地階の居室は、原則禁止でした。 建築基準法の逐条解説という資料には下記のように掲載されています。 平成10年以前の制度においては、原則として地階の住宅の居…

排煙告示_平成12告示1436号第三号_天井高さ3m以上

天井が高い場合に、初期火災時に発生する煙がもくもくと上方に上ります。その際、ある程度高い位置に排煙口があれば、床面は避難上有効に通行できることから、表題の告示があります。 その際の天井高さの取り扱いについて、防火避難規定の解説P80に記載さ…

木造3階建て共同住宅

近年、法27条の告示内容が改正されています。 その中で、木造3階建て共同住宅を計画する場合に、最新の告示内容とともに、かつての基準がしれ~っと残っています。 具体的には、下記の内容です。 平成5年6月25日住指発第225号・住街発第94号 か…

代替進入口_令126条の6

階数が3以上の場合は、非常用の進入口の設置が求められますが、比較的小規模な建築物は、代替進入口が一般的に設けられています。 防火避難規定の解説のQAなどに記載されている内容をまとめてみたいと思います。 ・外壁面が面する道や4m以上の通路がある…

排煙告示_H12告示第1436号第四号二(4)居室について

排煙設備の検討については、自然排煙設備・機械排煙設備などがありますが、表題の告示の適用も可能です。 その中でも、H12告示第1436号第四号二(4)の利用は注意が必要と思っています。 上記の具体的な内容は、高さ31m以下の建築物の居室の内装仕上…

日影図_日影規制

各地域ごとに定められている日影規制ですが、根拠となる条文は下記のとおりです。 法56条の2、法別表第4、各特定行政庁の条例です。(+施行令) 「対象区域」(例:第一種低層住居専用地域) 「規制値」(例:高さが10mを超える建築物) 「測定面」(例:平…

延焼ラインと駐車場の防火設備

延焼ラインにかかる外壁の開口部には防火設備が必要という規定があります。 耐火建築物等にする場合や、防火地域などに建築物を計画する場合などです。 ビルトイン駐車場の場合には、防火設備が設けられていないことがあります。 ビルトイン駐車場は、一般に…

バリアフリー法_条例_診療所

バリアフリー法施行令5条には、「特別特定建築物」が列挙されています。 その中に、診療所(二号)があります。 単純に2000m2以上の場合は、普通に適合義務が発生しています。 注意すべきは、東京都内で診療所を建築する場合です。 通称、東京都バリアフリ…

メゾネット型共同住宅の住戸

共同住宅の最上階にメゾネット住戸を設けることが多いように思われます。 所有者が最上階に住むことなども関係しているのかもしれません。 その際、直通階段などを最上階までは設けないことができるなど緩和されています。 条文は、下記のとおりです。 ①令1…

屋外避難階段からの2m未満のはめごろし戸

屋外避難階段から2m未満の範囲に1m2以内の鉄製網入りガラス等のはめごろし戸(防火設備)を設けることができます。 連続して設ける場合の取り扱いが、防火避難規定の解説に記載されています。 実際の取り扱いとして、2m未満の範囲内に防火設備が少し…

2回目の仮使用認定の再検査

仮使用認定は、特定行政庁で行う必要があるものと、指定確認検査機関でもできるものがあります。 指定確認検査機関でも可能な仮使用認定は、一定の取り扱いが決まっているので、その範囲に収まっている場合は、可能となります。 複雑な仮使用認定を行う場合…

スケルトン計画?

スケルトンと言い切ってしまうと、確認検査時に疑問を持たれる場合があります。 どういう理由なのかといいますと、、、 特に飲食店で、建物内部のテナントが決まっていないような場合です。 飲食店の建築が完了している状態というと、一般的には、トイレや火…

道路斜線_隣地斜線_北側斜線

基本的に斜線に建築物が干渉することはできません。 が、屋上の階段室等の水平投影面積(建築面積算定)の1/8以内の場合は12m(又は5m)までは高さに算入しないことになります。 集団規定の適用事例には、高架水槽、クーリングタワー(冷却塔)、キ…

EXP.J_エキスパンションジョイント

複雑な形状の建築物の場合、一体の構造にすると構造計算などが複雑になることや、一部のみでつながっている建築物はその部分が弱く壊れやすくなってしまうことなどを解消するため、エキスパンションジョイントを設けることが多いと思います。 エキスパンショ…

屋外避難階段_2m以内の出入口以外の開口部

令123条2項に屋外避難階段の規定が記載されています。 屋外避難階段は、避難時に煙などにより避難が困難にならないように出入口以外の開口部は2m以内に設けることはできません。 屋外避難階段とは、平面的にも立面的にも2m以上開口部を設けないとい…

自動車車庫150m2以上_準耐火建築物(ロー1除く)

特殊建築物は、法27条により規模や種別により耐火建築物等にする必要があります。 今回は、法27条3項の150m2以上の自動車車庫について記載していきます。 この規模の自動車車庫は、準耐火建築物などにする必要があります。 しかし、ロー1準耐火建…

採光補正係数_2つの用途地域にわたる場合

2つの採光補正係数の算定式の異なる地域にわたる場合の計算方法についてです。 敷地の過半が属する用途地域の規定により、採光補正係数を算定します。 住居系 6D/Hー1.4 工業系 8D/Hー1.0 商業系 10D/Hー1.0 建築基準法91条に、過半の地…

スパンドレル_防火区画

スパンドレルとは、外壁等の折り返しのことです。 どんなものかというと、建築物内に防火区画を設置します。 その際、防火区画の壁・床と外壁がぶつかる部分に90cm以上の部分の外壁を準耐火構造等にしなければなりません。 又は、外壁面から50cm以上…

一級建築士試験_設計製図_一週間前について

今年、受験するわけではありませんが、設計製図1週間前ともなると緊張して頭が混乱してきたことを覚えています。 緊張や混乱するのは、受かりたい気持ちが大き過ぎるからです。 3回目の角番受験の時は、落ちた時のことを考えると堪らないものでした。 では…

一の建築物_訴訟?

一つの敷地には、一つの建築物しか建てられません。 というのが、原則です。 しかし、こんな例があります。 ・一戸建ての横にカーポート、倉庫など ・複数の工場など これは、用途上不可分の関係にあることから建築可能となります。 用途上不可分?とは ・そ…

2世帯住宅_一戸建ての住戸

2世帯住宅といいながら、長屋?共同住宅?と判断されてしまう場合があります。 2世帯住宅又は3世帯住宅、多世帯住宅として取り扱うということは、建築基準法上の用途は一戸建てでの確認申請となります。 正直、それぞれの住戸部分が水回り三点セット(ト…

フラット35_令和4年10月1日基準改正

住宅金融支援機構が行っているフラット35などの借入の際の金利を下げることのできる制度です。 詳細は、下記のURLより。 住宅ローン:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com) 内容が結構がっつりと変わっていますので、本日以降フラット35SB,…

サウナって居室?

建築基準法上の居室については、法2条に記載されています。 居室とは「居住、執務、作業などなどの目的のため継続的に使用する室」と定義されています。 つまり、継続的に使用されない室は、居室ではないということです。 居室に該当すると、建築基準法上様…

蛇たま道路?の容積率

建築計画を行う上で、敷地と道路との関係は非常に重要です。 敷地は、建築基準法上の道路に2m以上接道しなければなりません。 建築基準法上の道路は、法42条です。 道路の種別や道路幅員の確認などについては、特定行政庁の道路管理課や建築課などに確認す…

建築基準法の接続詞など

法令を読んでいくと、知っていないとつながりなどが分からなくなってしまう文章がたくさんあります。 以上:起点を含む 超える:起点を含まない 以下、未満も上記の起点に関しては、同様です。 このようなことで、又は・及びも記載してみたい。 ・A、B、C又…

エレベーターの増築

エレベーターに関わらず、増築する場合はなんだかんだ複雑になります。 それは、既存の建築物はできあがっているが、法規的な部分では、叩けばほこりは出るものだからだと思っています。 建築物の検査済証がある場合は、次の手続きなどにスムーズに進めるこ…

東京都建築安全条例の自動車車庫等の規定

東京都建築安全条例について、記載していますが、このような建築基準法に基づく条例は、全ての県にあります。いや、あると思われます。(全ての県を確認したわけではないのでw) それでは、今回は東京都内での駐車場の強化規定です。 安全条例9条より、5…

換気に有効な部分、排煙に有効な部分

居室の検討を行う場合、いろいろと要件がありますが、採光・換気・排煙上有効な開口部を確認する必要があります。 法28条より、採光は、居室面積の1/7以上の採光上有効な開口部を有する必要があります。 同じく法28条より、換気は、居室面積の1/2…

東京都建築安全条例17条(共同住宅)

東京都内に建築する際には、こちらの東京都建築安全条例を満たす必要があります。 この条例は、1条にどこから定められているのかが掲載されています。 建築基準法第40条、43条第3項、令128条の3第6項、令144条の4第2項よることとなっていま…

一級建築士試験について

私事になりますが、一級建築士試験にはかなり苦しめられました。 製図試験は3度不合格により、角番の追いつめられる緊迫感や、再度学科試験を合格できるのか?という絶望感も味わいました。 資格学校などにも通い、友達もでき、よかったことも多々あります…