延焼ラインにかかる外壁の開口部には防火設備が必要という規定があります。
耐火建築物等にする場合や、防火地域などに建築物を計画する場合などです。
ビルトイン駐車場の場合には、防火設備が設けられていないことがあります。
ビルトイン駐車場は、一般に建築物の1階部分をへっこませて駐車場としている形態のことだと理解しています。
ビルトイン駐車場は屋外だから、延焼ラインがかかっている部分も防火設備は不要であると思ってしまいますが、そんなことはありません。
駐車場という用途が発生していると、その部分は外壁の開口部として、防火設備を設けるように指導されることもあります。
下記のようになっています。
原則、ビルトイン形式の駐車場部分には、防火設備が必要です。(延焼ライン内)
これは、建築基準法質疑応答集ⅠP1760に記載されています。
ただし、行政の取扱いにより、防火設備を設けなくてもよい場合があります。
その行政の取扱いの中で、微妙に異なる部分があります。
いろいろと条件が特定行政庁によって異なりますが、駐車場と屋内部分の開口部の取扱いが注意点だと思っています。
東京都:足立区など
外壁ラインに防火設備を設けないでもよい代わりに、駐車場と屋内部分との壁に開口部(玄関など)を設ける場合は、防火設備とする必要がある。(延焼ラインに無関係)
東京都:太田区など
外壁ラインに防火設備を設けないでもよい。駐車場と屋内部分との壁に開口部(玄関など)を設ける場合は、延焼ラインにかかる場合は、防火設備が必要。