へむ丸ブログ

~建築に響く笛~

木造3階建て共同住宅

近年、法27条の告示内容が改正されています。

その中で、木造3階建て共同住宅を計画する場合に、最新の告示内容とともに、かつての基準がしれ~っと残っています。

具体的には、下記の内容です。

平成5年6月25日住指発第225号・住街発第94号

かつての令第115条の2の2関係でもあります。こちらは、現在はありません。

木造3階建て共同住宅等の技術的基準等が具体的に記述されています。

特に「避難上有効なバルコニー」の運用について注意が必要です。

①イ

1)屋内から通じる出入り口の幅、高さ、下端の床面からの高さは、それぞれ75cm以上、1.2m以上、15cm以下

2)バルコニーの奥行き75cm以上

3)階段、斜路、避難はしご等が設置されているか、又は連続したバルコニーで他の直通階段等へ安全に避難できるもの。

ロ.各宿泊室の床面積の3/100以上かつ2m2以上の面積を有すること

ハ.床が耐火構造又は準耐火構造であること

②「直接外気に開放された」もの(イ又はロに適合するもの)

イ.廊下にあっては、外壁面に直接外気に流通する高さ1m以上の開口部が火災時の煙を有効に排出できるように適切に設けられているもの

ロ.階段にあっては、階段の各階の中間部分に設ける直接外気に開放された排煙上有効な開口部で、次に掲げる基準に適合するもの

1)開口面積が2m2以上

2)開口部の上端が、当該階段の天井の高さの位置にあること。ただし、階段の部分の最上部における当該階段の天井の高さの位置に500cm以上の直接外気に開放された排煙上有効な開口部がある場合は、この限りではない。

その他に、「幅員4m以上の通路その他の空地」や「ひさし等が外壁面から40cm以上突き出す」などが記載されています。

 

上記の内容で、特殊な記載としては、「直接外気に開放された」ものの具体的な取扱いです。

通常、「開放性のある」バルコニーなどの取り扱いのように、開放性があるというのは、下記の条件と思われます。

①配置図上、隣地境界線からの離隔距離50cm以上(又は1m以上)、敷地内の建築物との離隔距離は2m以上の確保が一般的です。

②断面上、床から天井までの高さの1/2以上かつ1.1m以上の開放性(手すり等の上端から解放部分)の確保です。

しかし、法27条からの「木造3階建て共同住宅」による「避難上有効なバルコニー」の「直接外気に開放された」の取り扱いは、特殊です。ここには、注意が必要です。