東京都内の建築物については、東京都建築安全条例が適用されます。
今回は、東京都建築安全条例8条のことについて、H30年の技術的助言を含めて記載していきたいと思います。
まず、東京都建築安全条例8条は、法や条例により屋内の直通階段に竪穴区画を必要とする建築物には、階段から屋外への出口に至る経路を耐火構造の壁・床・規定の防火設備で区画しなければならないというものです。
もう少し簡略的にいえば、階段室から出口までの避難経路を、竪穴区画を延長して区画しましょうというものです。
ただ、竪穴区画と比較して、若干の緩和措置があります。
平成30年10月15日技術的助言に東京都建築安全条例8条区画の内容が記載されています。
令112条11項においては、階段について公衆便所等を含めて区画すればよいこととされていること等を踏まえ、今回、本条を改正し、同様に避難上支障ない部分について、避難階の屋内避難経路に含めて区画してもよいこととした。
この中で、四号の集合郵便受けの部分については、以下の要件を満たす必要がある。
①集合郵便受けが不燃材料で造られており、郵便物が外部に露出しない構造のものであること又は郵便物の受取若しくは投函の用に供する部分を除く経路の幅員が避難上支障のない広さであること。
②郵便物の受取及び投函に供する部分をその他の用途と兼用しないこと。ただし、当該部分に、集合宅配ボックスを設けることは差し支えない。
と釘が刺されています。
避難経路を確保することが趣旨なので、燃えにくい不燃材料にすることや、避難経路の支障になる大きさのものは不可ですよということですね。
該当の条文の一部を掲載します。
東京都建築安全条例8条第2項第二号~四号が改正されました。
二 便所
三 ダクトスペースの部分で避難階の屋内避難経路と耐火構造の壁又は法第二条第九号の二ロに定める防火設備で区画したもの
四 集合郵便受けを用いた郵便物の受取及び投かんの用に供する部分