へむ丸ブログ

~建築に響く笛~

軽微な変更

今年に入ってからシレッと中身が変わっていました。

「軽微な変更」とは、特定行政庁や指定確認検査機関の確認済証交付後に、設計図書等に変更が発生すると変更の手続きをしたうえで、中間検査や完了検査を受けなければなりません。

基本的には、計画変更を行うことになり、その場合、計画変更の確認申請を再度行うことになります。始めの確認申請時から変更した部分の図書などを添付して申請することになり、消防同意なども発生しますね。

 

その計画変更まで行わないでもよいパターンが、「軽微な変更」です。

詳細は、建築基準法施行規則第3条の2に記載されています。

建築物、建築設備、工作物の軽微な変更が記載されています。

変更されていたのは、1項の建築物第十四号のイ、ロが削除されました。

最新の法令集は、令和4年1月の法文が掲載されているので、上記の削除内容は掲載されてません。

それでは、第十四号のイ、ロは何なのか?というと、

イ 法28条の採光・換気の有効面積が減少 (したら軽微な変更ではない。)

ロ 延焼のおそれのある部分の外にある開口部を移動して、延焼のおそれのある部分に開口部を移動して防火設備にする(と軽微な変更ではない。)

これまでは、上記のイ・ロの変更を行った場合は、計画変更だったのに、現在は「軽微な変更」で処理することができるようになっています。

だいぶ楽になりましたね。

 

特定行政庁などでの取り扱いが異なってくるのが、第十二号です。

問い合わせをしてみると異なる見解が得られます。

具体的には、まったく新たに開口部を設ける場合と開口部をやめて壁にしてしまうという変更です。

第十二号には、表があるが、下記の変更は記載されていません。

①防火設備(開口部)  → 耐火構造

耐火構造等      → 防火設備(開口部)

特定行政庁に聞いてみて、よくあるのは、①は軽微な変更、②は微妙です。

 

「軽微な変更」は、規則第3条の2の各号に掲げるもので、変更後の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかな場合のみが適用されます。

ですので、日影図や天空率の変更があると、軽微変更はほぼ無理ですね。